授業レポート

今回ハンノウ大学の「教室」は飯能市の八幡町にあるカフェ工房「時」。明治時代の古い土蔵を改築したカフェで行なわれました。

好評だったプレ授業に引き続き、「乾物でセカイがかわった」第1回目の授業でした。コロナ禍で人数制限をしているなかでの開催でしたが、ほぼ定員いっぱいに集まった生徒さん達を迎えて、乾物授業は始まりました。

いつものように、ハンノウ大学の紹介から始まって、先生が持ってきた著書や、自家製乾物の話へ。生徒さん達は乾物のメリットなど、メモを取りながら熱心に聞いていました。

野菜の切り方も乾物づくりには重要で、(ニンジンなど固いものは)薄く切ることが大事で、そのほうが早く乾くそう。シメジなども細かくちぎって乾かす。ナスなどアクが出るものは水に晒すと上手にできるなど、実際にナスの乾物づくりに失敗した生徒さんとの談話を交えながら、楽しく乾物づくりの基礎を学ぶことができました。

カウンターでデモンストレーションをしながら、授業は進められました。カウンターの上には今回の料理に使う材料が次々に並べられ、乾物とは思えないほどの色鮮やかな食材たち、先生はそれらを手に取りながら丁寧に説明してくれました。

なかでも「目から鱗」だったのは、葉物などは湯通ししたほうが良く、網があれば簡単に干すことができる。ジップロックよりは、紙製の箱など密閉されていないものの方が乾きやすいとのことなど。乾物はお天気に左右されるものなので、状況によって様々な方法での乾物づくりを教えてもらえました。

今回は、カウンターに並んだ乾物を具に用い、《高野豆腐と干し野菜と鶏肉のトマトシチュー》、《切干大根と黒入り豆の炊き込みご飯》、《人参とレーズンのヨーグルトサラダ》のレシピ紹介。

仕込み方のデモのあとは、奥のキッチンで料理ができるまで、世界と日本の食の現状や食品ロスの話。食品ロスの半分は一般家庭から出ている(食料の買いすぎ、作りすぎなど)。その中でも一番多いのは野菜ごみだそう。昔は、現代より保存方法が限られているので、乾物といえども早く食べきることになっていたとのこと。

料理ができる間に、参加者同士で乾物について今度は自分でも作ってみようなど、色々話が弾んでいました。先生にも積極的に乾物調理について尋ねたりと、楽しい時間が続きました。その後はお楽しみの試食。どのメニューも美味しく、乾物の力に舌が驚愕するほど、、、。試食ならぬ、フルコースをお腹いっぱいご馳走になりました。

試食後、最後は生徒一人一人に感想を話してもらい、その後いつも通り集合写真。楽しい雰囲気のなか無事終了しました。帰り際、生徒さんのの何人かが、先生の著書を購入。乾物でセカイが変わった時間でした。(授業レポート/写真:ハンノウ大学ボランティアスタッフ・高林鮎太)